お盆は…大変だけど、ありがたい。大変だから、ありがたい。

ああ、日本の夏。お坊さんの夏。

昨日までうるさいと感じていた蝉の鳴き声がまるで、試合終了のサイレンのように響く。

お盆が終わると、惜敗した高校球児さながらに、

「私の夏が終わった…。」と脱力しているお坊さんは多いに違いない。

 

だって、お盆って大変だもの。

 

短いお勤めをして、そのあとにお茶をいただきながら、少しお話しをして、次のお宅へ。

そして、次のお宅でも同じようにして、またその次へ。

汗を大量にかきながら、朝から、夕方まで繰り返し。

お寺によっては、夜までかかるところもあるだろう。

 

そんな大変なお盆。

でも、今年感じたのが、

お盆って、大変だけど、ありがたい。

ってことだ。

 

お参りすると、やはり一番目につくのはお仏壇。

お宅によって少しずつ形が違ったりするのが面白い。

そして、たいてい仏壇脇には故人の写真が飾られている。

白黒だったり、カラーだったり、年月を感じさせるものが多い。

 

考えてみれば、お参りするところには、

どこのお宅にも仏壇があって、

どこでも同じお勤めをする。

 

そりゃ、お仏壇があるから、お参りするからなんだけど、

そういう、当たり前の光景がそこにあるってこと自体がなんかすごいんじゃない?

と、ふと思ったのだ。

 

特に今回はお手伝いで普段とは違う土地に行ったのだけれど、

そこでも阿弥陀様がいらっしゃるお仏壇があり、

なもあみだぶつと、お念仏をさせていただいた。

 

普段とは場所が変わっても一緒のことができるということ。

お宅が変わっても同じお仏壇、同じお勤めができるということ。

 

その中で感じたのは、とてもほっとするような感覚。

どこにでも、同じ光景が広がっている安心感。

阿弥陀様がいらっしゃるんだなあという温かさ。

一気にこれだけのお参りがあるお盆ならではの感覚なのかもしれない。

 

でもでも、これって、けっこうぜいたくな経験なのではないだろうか?

大変だけど、ありがたい。

大変だから、ありがたい。

そんなことをお参りしながら思った、2017年の夏だった。

 

今年の夏の終わりも、もうすぐそこに…。

 

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