舞台は好ロケーションの門司

福岡県北九州市門司区。多くの貨物船が通り抜ける、川のような狭さの関門海峡や、門司港周辺のレトロ地区、バナナのたたき売りや焼きカレーがが有名な町だ。

ここに浄土真宗本願寺派の別院がある。それが、鎮西別院だ。

同じ敷地内に鎮西敬愛中学校や高校、幼稚園があるその場所にたたずむ別院の外見は一見するとお寺のようでなく、中も少し変わっている。

この別院は北九州門司から、西は田川、南は豊前・吉富・上毛町を含むお寺のグループ北豊教区のお寺が集まる場所でもあるので、多くの参拝者を想定されているつくりになっているのだ。

本堂の後ろ半分は映画館のような段々になったシアター方式の座席になっているのが特徴だ。

寺コンをする理由

その鎮西別院で、5月13日(土)に『寺コン』という婚活イベントが行われた。

このイベントを主催するのは、若手僧侶のグループ「北豊教区青年連盟」という団体。

主に20代~30代の僧侶を中心としたメンバーで構成されている。

この寺コンは昨年に続き、今回で2回目。昨年はなんと8組のカップルが誕生した。

 

そもそも、なぜお寺で婚活か?ということだが、大きく言うと縁づくりということがある。

お寺ははっきり言って、葬儀法事を行う場所というイメージしかなく、慶事に関しては一般的には認知されていない。

赤ちゃんが初めてのお参りをする「初参式」や、仏さまの前で結婚式をする「仏前結婚式」など、

お祝い事に関する行事がお寺にはあるのだが、とってもマイナーなのだ。

そういう現実を踏まえて、お寺ってこんなこともできる場所なんだよと告知する手段の一つが寺コンなのだ。

出会いのイベントに関してはお寺はとても親和性が高いと思う。

法話の中でもご縁ということを説くし、かつて人の盛んな交流点であったお寺は自然と人との出会いの場であった。

そういうところから、ゆくゆくはお寺に親しみを持ってもらい、人々の来やすい場所にしてもらうのが狙いだ。

(言い切ったけど、確認してないけど、たぶんみんなそう思っているに違いない。)

 

寺コンレポート

始めに開会式が行われ、お寺でのイベントであるので、僧侶によりお経がよまれた。

写真には花びらのようなものが舞っているが、これは紙を花びら状に仕上げたもので、「華葩」(けは)というものだ。

ちなみに、ぼくは一番前で調声(ちょうしょう)というお経のはじめの声を出す人をさせていただいた。

ご対面

少し話は前後するが、今回は2階の本堂(講堂)で行ったのだが、男性が最初に椅子に座っているところに、女性が入ってくるという仕掛けがあった。

この時は男性は後ろを振り向けず、女性も男性の後頭部しかわからない形になる。そのままの形で開会式に突入する。

相当にじれったい気持ちがしたと思うが、お経やあいさつが終わってようやく、対面の瞬間を迎える。

この演出が気持ちを盛り上げるのにいいのではないかと思っているが、別院の2階建てという、上下で広い部屋が分かれているという構造があるからこそ実現できる演出なのだろうと思う。

お見合い回転ずし

今回の参加者は男性34人、女性34人ということで、全部で70名近くの参加になった。

一度、全ての男性女性が総当たりで、短いながらも自己紹介をし合うのがこの「お見合い回転ずし」というコーナーだ。

一人あたり、2分半でそれを34回繰り返す。かなりの長丁場になるが、後で参加者に意見を聞くと、

「長かったけど、楽しかった!」との意見。

続いては、ミニゲームのコーナーへ。

アイスブレイク ゲームコーナー

「クイズ、いいセン行きまSHOW」という商品を使って、グループに分かれて楽しむ。

このゲームは、お題のカードがあり、そこに書かれてある誰も知らないようなお題にこたえていくというゲームだ。

例えば、「有名進学校に通う小学生の正解率が10%の問題を新橋のサラリーマンに答えてもらった時の正解率は?」

「女性が平均的に持っているユニクロの商品数は?」「奇跡というのは何分の一の確率?」

「ケーキバイキングで女性が摂取する平均カロリーは?」などなど。すぐには答えがでない問題がずらり。

これらを予想して、円の真ん中に自分が予想した答えをメモに書きドン!と出す。

それらを参加者全員の答えと比べ、真ん中の数値を答えられていたらポイントとなるというものだ。

前日にスタッフでリハーサルを行った際に、やってみると面白く、なかなか奥が深いゲームだった。

 

ところが、前日リハの段階ではこのゲームの説明書に書かれているルール通であると、参加者が一人で考え、一人で答えるというものになり、

楽しいのだが、同じグループの人たちと交流がほとんどなかった。

これでは、せっかくの婚活には生かせないと思ったので、

「これ、男女ペアを組んで話し合いながら、答えを出してみるのはどう?」と、提案させていただいた。

 

実際に男女のペアでリハをやってみると、先ほどまでとは打って変わって大盛り上がりだったので、即採用。

本番当日も男女のペアで行い、楽しそうにゲームに興じる様子が見て取れた。

どきどきのフリータイム

ここからは、フリータイム約60分。

ケータリングの食事がずらりと並べられ、アルコールも出る。

少しリラックスをしながら、この時間までに気になる人を見つけ、声をかけて欲しいと思うのだけれどどうだったのだろうか。

少し離れたところから眺めていると、楽しく異性と話している人もいれば、同性同士で固まっている人もいる。一人で椅子に座ってしまっている人もいた。

自分が参加者なら性格上、結構ハードルが高いと思うかもしれない。

しかも、このコーナー。もういっちょ、とっておきがあったのだ。

チャンスカードの使い時

それが、チャンスカード。

これを使うと、無条件に意中の相手を呼び出すことができ、3分間ツーショットで、お話ができるという、桃鉄に出てきそうなすごいカードがあったのだ!

もちろん、これを使うのもそうとうハードルが高い。

出だしの感じをみて、スタッフ総出で参加者に勧めてみても、使用者がいなかったので、まあ、ないかもと思っていた。

ところが、後半に差し掛かると使用者が現れ、一人出たらぼくも!ということで、本堂横の個室は満室状態に。

はたしてこれがほんとのチャンス、一発逆転があったのかは知る由もない。

投票タイム

さて、いよいよ大詰めだ。

フリータイムの時間内で第三希望までを書いた紙を投票する。

女性は男性の顔写真を見ながら、男性は女性の顔写真を見ながら、投票箱に異性の名前を書いた紙を入れていく。

別室で集計

投票の結果、番号が結びついた人がカップルになる。

慎重に2回集計、ダブルチェックが行われる。

結果発表

集計の結果発表が本堂で行われた。

婚活イベントによっては後日連絡というところもあるが、この寺コンでは即日、参加者の前で発表される。

これは恥ずかしいけど、一番どきどきする瞬間で、嬉しくもある。

まず、男性が呼ばれ、ドラムロールと共に、女性の番号が読み上げられる。

一人で前に立たされている恥ずかしそうな男性のもとに女性が向かっていく。

これで、カップル成立。

おめでとうと、会場にいる参加者やスタッフから拍手が送られる。

カップルになったら、仏教青年連盟の委員長から7月に行われる「バーベキュー無料招待券」が渡され、さきほどチャンスカードで使われた別室でアドレス交換などが行われることになる。

これで、全日程が終了だ。

結果、5組のカップルが成立。

長い一日が終わった。

 

このイベントはお寺とのご縁づくりの一環なので、またお寺に興味を持ってくれ、お寺に戻ってきてくれたら嬉しいし、一番の理想は「仏前結婚式」を挙げてくれることなのだけれど、とにかく幸せに過ごしてくれたらと思う。

スタッフたち

このイベントを陰で支えるスタッフは、仏教青年連盟のメンバーがほとんど。

お寺の住職や副住職や若手の僧侶といった立場が多いが、お寺の人間でない人たちも手伝ってくれている。

数カ月前からこの日に向けて準備をしてきた。

 

今回、驚いたのが、昨年の寺コンに参加して今回スタッフとして参加してくれた女性。

昨年は相手が見つからなかったが、仏教青年会の活動に興味を持ってくれて運営として参加してくれたようだ。

これは大きなことで、カップル成立がだけが全てではなく、様々な部分でご縁づくりの成果が表れている出来事のように思う。

同世代の僧侶を中心とした若者たちが、がんばっている姿を参加者が見てくれたのは今後もいい影響を生んでいくように感じた。

 

さて、以上寺コンのレポートをお伝えしてきたが、これを読んでいるあなたが少しでも興味を持ってくれればありがたいと思う。

まだ未定だが、来年も同じようにやっていくようなので、興味がある方は参加してみてはどうだろうか?

参加はちょっと…という方はスタッフも募集しているので、運営側としてぜひ、一緒にやりたいと思う。

 

雰囲気を知るには最適なイベントが7月に行われるので、下記をチェックしてほしい。

仏教青年連盟Facebook ページ
■直近のイベント

『夏はみんなでバーベキュー』chinzei betsuin BBQ

日時:7月9日(日)16時~20時

場所:鎮西別院(北九州市門司区別院6-1)

どうぞお気軽にご参加ください。持ち込み&差し入れ大歓迎です。

問い合わせ:093-381-0790

 

■賢明寺からのお知らせ

・賢明寺ホームページ
(DIYリニューアルしました!)
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副住職が、編集長を務める
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大江 英崇

僧侶&ローカルWebメディア「ぶぜんらいふ。」編集長(http://buzen-life.com/) お寺と地域の活性を目指して日々奮闘中です。夢は豊前を仏教王国にすること。そのために、お寺を中心としたコミュニティ「お寺まちづくり」を推進中です!