【お盆特集】「先祖」について考えてみよう。

もうすぐお盆ですね。

実家に帰省してお墓参りをするという方も多いことでしょう。

都会から来た孫たちを、田舎の母親が出迎え、

「ようきたねぇ。ほら、昨日あたりから、

じいちゃんが待ってはったで!はよ、お仏壇に参ってあげて!」

というような、小さい頃には「え!そうなの!」と、

信じてしまいそうな会話が全国のあちらこちらで交わされているのかもしれません。

 

この時期によく言われるのが、

「ご先祖さまは大事にしないといけないよ。」

ということだと思います。

 

どうして私たちはご先祖様を大事にするのでしょうか?

習慣だと言われればそれまでですが、

ぼくたちは何気なくお墓参りをして、手を合わせます。

でも、それってどういう意味があるのでしょうか?

 

少し考えてみたいと思います。

 

目次

どうして、ご先祖を大事にするのか?

大きく2つの考え方があります。

 

①いのちの繋がり

一つには、「生命のつながり」ということがあるでしょう。過去から現在まで、私の生命がつながってきた証拠と言ってもいいでしょう。

ぼくには両親がいて、母親、父親にもそれぞれ両親がいる。

さかのぼっていくと、大変多くの人々がいたからこそ、今の私がいるという論理です。

だから、ぼくたちは、ご先祖さま方に、生命をつないでいただいて「ありがとうございます」と、

感謝し、つないでいただいた方々であるから、大事にするということになります。

 

そして、もう一つは、仏教的(浄土真宗的)な視点。

 

②仏になったご先祖方に感謝をする。(仏に礼拝する)

簡単に言うと、今、私の幸せのために働いてくださる存在(仏)

に感謝していくということです。

少し分かりにくいかもしれませんが、

その視点のヒントになってくるのが、

浄土真宗のみ教えです。

 

浄土真宗のみ教えでは、往生即成仏と言って、

亡き方は、極楽浄土に生まれると同時に仏さまになっていきます。

つまり、極楽浄土に生まれたならば、仏となって、

迷い苦しみの中にある人々(私)を救うはたらきをしていくことになります。

 

ぼくたちはこの世の楽しみばかりを追い求め、なかなか真実を見ようとしませんが、

先に往生した者たちが、仏になり、阿弥陀様と同じはたらきをして、

お浄土という方向を示し、迷うものを真実の方向へ導いていくはたらきをしていきます。

簡単に言うと、お浄土の方向へ歩んでいくことこそが、ぼくたちの本当の幸せなんだよと教えてくださっているのです。

 

どうしても、”ご先祖”という言い方をしてしまうと、

過去のこと、昔のこと、昔の人たちという自分とは

直接関係のない離れた存在と思ってしまいがちですが、

”仏になったご先祖たち”といただいた時には、

ぼくたちの過去も、現在も、未来もすべてを心配してくださって、

「安心してね。大丈夫だよ。」とはたらいてくださる、

心強い存在として見えてきます。

しかも、たった今の話です

 

それは、死んで終わりではない、死が終わりではない、

(仏になった)亡き人と共に生きる世界と言っていいでしょう。

 

ですから、阿弥陀様と共にぼくたちに大事なことを教えてくださり、

導いてくださる(仏になった)ご先祖を大事にするのです。

それは、「大昔の人たち」というくくりではなく、

今現在も想いをかけてくださっている

尊いお方たちなのです。

 

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