大晦日は除夜会!除夜の鐘つきの本当の意味とは?

こんにちは!おてライターのHIDEさんです。お寺を楽しくする情報を発信しています!

 

さて、今年も残すところあとわずか。

新年に向けて、大掃除に年賀状におせち料理という昔ながらの年末を過ごしておられるご家庭も多いことでしょう。

ところで、あなたはの「大晦日の夜」はどのようなご予定ですか?紅白歌合戦を見る?それとも他のバラエティ番組?はたまた家族で年越しそばという感じでしょうか?

もしまだ、ご予定が決まっていないのならば、大晦日はお寺で鐘を突きながら過ごすというのはいかがでしょう?

ということで、今回は「除夜の鐘」の案内と意味に迫ってみたいと思います。

まずはご案内から。

目次

賢明寺の除夜会について

賢明寺では12月31日の23時~「除夜会」という法要を行います。

タイムスケジュールは以下の通りです。

12月31日「除夜会」スケジュール

23時~ お経

お経終了後~ 鐘つき

25時終了予定

本堂にて、お菓子お酒、温かいそばの接待を行います。(数量限定)

どなたでも参加できますので、ぜひ、お寺にお越しください。

除夜の鐘とは?煩悩とは?

注:この除夜の鐘を突く意味は仏教宗派によって色んな解釈があります。ですので、今回は私がいただいています教えを元にした解釈をしてみたいと思います。

さて、年末最後の行事である「除夜の鐘つき」ですが、そもそも除夜の鐘とはいったい何なのでしょうか?

おそらく皆さんが考えておられる意味合いとして、「大晦日の夜にお寺の鐘を108回突いて、108個の煩悩(ぼんのう)を消し、新年を迎えるという行事。」

…と認識されているのではないでしょうか?

ちなみに煩悩とは…

「煩悩」とは?

「貪欲(とんよく)」欲しい欲しいと貪るこころ

「瞋恚(しんに)」怒り腹立ちのこころ

「愚痴(ぐち)」不安や迷いを生む愚かなこころ

という「三毒の煩悩」(さんどくのぼんのう)を根本とする人間の心のこと。

※煩悩の意味、108個の由来などはこちらのサイトが分かりやすいです。

[blogcard url=”http://kitemiteoasis.com/2688.html”]

 

…というもので、煩悩は人間だれしもが持っている「こころ」だと言えるでしょう。

ぼくたちにもとてもなじみ深い煩悩ですが、鐘をつくだけで果たして「煩悩」を消すことができるのでしょうか?

Aくん(仮名)の年末年始に密着

ここで、分かりやすくするために、ぼくたちと同じ「煩悩」をもったAくん(仮名)に登場してもらって、少し客観的にぼくたちのありようを見ていきましょう。Aくんは、平均的な日本人像と考えてもらってOKです。

まず、年末~年始にかけてのAくん(仮名)の行動を見てみましょう。

<Aくんの行動記録>

・2017年12月31日

pm7:00 紅白歌合戦鑑賞

pm11:30 お寺で鐘つき 終了後、神社へ。

・2018年1月1日

am0:00 「あけましておめでとうございます。」

am0:10 神社でお願いごと

am1:00 帰宅・就寝

…はい、いかがでしょうか?

お寺で鐘を突き、煩悩を消したはずのAくんでしたが、1時間も経たないうちに、すぐに神様にお願いごとをしています。

お願いごとをするというのは、煩悩がまた出てきているということですよね。

出てきているということは消えていないということです。

消えたように思ってもまた出てくるというのは、この時のAくんだけの話ではなくて、ぼくたちみんなに言えることです。

鐘をついて本当に煩悩を消せるの?

さて、そこで、考えるべきは、「鐘をついて煩悩を消せるのか?」ということですが、結論から言えば「消せない」ということになります。

親鸞聖人のお言葉に、

「凡夫(ぼんぶ)というは、無明(むみょう)煩悩われらが身にみちみちて、欲もおおく、いかり、はらだち、そねみ、ねたむ心おおくひまなくして、臨終の一念にいたるまでとどまらず、きえず、たえずと、水火二河のたとへにあらはれたり。」

(一念多念証文 註釈版聖典p.693)

とありますが、この意味は「死ぬまで煩悩は消えないんだよ」ということになります。

 

消えないのに、「消すために鐘を突く」

こうなってくると「消すために」という、そもそもの前提がおかしいのかもしれません。

果たしてこの「除夜の鐘つき」の本当の意味とはいったいなんなのでしょうか?

鐘を突く本当の意味とは??

この除夜の鐘つきが煩悩を消すものでないとしたら、どういう意味があるのでしょうか?

それは…

・煩悩は消せないものだと確認する

・自分が煩悩を抱えながら生きているのだと認識する

という意味合いがあるのではないでしょうか?

鐘の音を聞きながら一年を振り返り、煩悩を抱えて生きてきた自分自身を省みていく。そこに、除夜の鐘の本当の意味があります。

 

ただ、注意が必要なのは消せないからと言ってそのままでいいわけではありません。

めったに自身を省みることのないぼくたちを常に心配してくださっている仏様がいらっしゃいます。

その思いを感じ、仏さまにご心配をかけないように、日々を歩んでいくことが大切なことなのです。

 

鐘を突いた後は本堂に上がって、仏さまに礼拝し、来年を想像してみるというのもいいかもしれませんね。

年末にそういうひと時をお寺で過ごすのも悪くないのではないでしょうか?

大晦日まで、もう少し。今年は紅白歌合戦を少し早めに切り上げて、お寺に行ってみませんか?

賢明寺「除夜会」FBイベントリンク

 

おおみそかだよドラ…鐘つこう!&本堂でぬくぬく会!<除夜の鐘つき>

 

 

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