ある先生の話に「仏壇はくず籠です。」というお話がありました。
一見(聞)するとドキリとするこの言葉。
いったいどういうことでしょう?
くず籠というのはゴミ箱のことです。
ゴミ箱にはゴミを捨てます。
いっぱいになったら、ゴミ袋に入れて、決まった日に収集所へ出しにいきますよね。
しかし、ゴミは目に見えるものだけとは限りません。
実は、ぼくたちは目には見えないゴミを心に抱えています。
見えないゴミとは、ストレスや相手に対する不満のことです。
たいてい何かしらを抱えて生きていますが、
ぼくたちの許容量はとっても小さいし、
決まった日にゴミを出すこともできません。
ひとたび心のゴミが限度を超えると、
漏れ出すどころか爆発して、矛先は相手に向かいます。
けんかをしたくはないと思いつつも、ぶつかり、
時には罵声をあびせ、傷つけあうこともあります。
いったいどうしたらいいのでしょう?
そんな時、昔の人はお仏壇の前に座ったのです。
座って、仏様(阿弥陀様)に向かって、文句や日々の思いをぶつけました。
阿弥陀様は人ではありませんから、もちろん何も申しません。
しかし、それでもよかったのです。
無言ですが、無言であるがゆえに、何も否定せず、
全て受け止めてくださると理解されたのです。
そうして吐き出すだけ吐き出すと、そのうち楽になって、
また普段の生活に戻っていきました。
これが、「仏壇がくず籠」という意味なのです。
つまり、お仏壇が心のくずを受け止める場所になっていたということです。
現代では住宅事情や伝統の世代間「不」継承により、
お仏壇を設ける家庭が少なくなってきています。
それが原因かはわかりませんが、家庭内でも様々な問題も増えてきているようです。
しかし、その一方で、お仏壇のある家庭は争いが少ないといいます。
もしかすると、現在も日々の思いを吐き出す場所になっているのかもしれません。
もし、あなたが、今どうすることもできない、どうしたらいいかもわからないもの、
もやもやとしたものを抱えていらっしゃるなら、お仏壇に吐き出してみてください。
ご家庭にお仏壇がないのでしたら、お寺の本堂で。
それも難しいなら、この仏様の画像に。
阿弥陀様は必ず、うんうん、と聞いてくださいますよ。
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